【ビール通への道⑧】ビールをおいしく飲むためには「温度」が重要!

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クラフトビールのあらゆる情報をお届けする当サイトでは、「ビール通への道」と題してビールに関する様々な知識をお伝えしています。今回は、普段あまり意識することのない、ビールと「温度」の関係についてご説明いたします。

冷たいこそ正義じゃない! ビール温度の深い世界

熱い夏はもちろん、冬でも「ビールはキンキンに冷えているのが最高!」と思っている方は多いかと思います。しかし、実はそれぞれのビールで、美味しく飲むのに適した温度が違うってご存知ですか?ビールは必ずしも「冷えている状態」が良いという訳ではないんです。

1日の疲れを癒すために、冷蔵庫でキンキンに冷やされたビールを飲む!という方も多いはず。確かに、キンキンに冷えているビールって最高ですよね。でも、実はビールを美味しく飲むためには、ビールの種類によって適した温度があるということはご存知でしょうか?

冷たくておいしいビールでも、冷やしすぎは禁物です!

ビールは冷やしすぎると、泡立ちが悪くなったり、原料の大麦の成分が凝固して、濁りが生じてしまいます。そして、それによって味や風味が悪くなってしまうんです。

一方で、ぬるいビールは喉越しが悪く、泡が立ちすぎてしまうため、美味しく飲むことはできません。つまり、ビールを美味しく飲むためには、温度管理がとても重要なんです。

例えば、「ラガービール」であれば、夏なら4~6度、冬なら6~8度が美味しく飲むのに適した温度であるそうです。

なぜ日本では「冷えている状態」が良いといわれているの?

日本では「ラガービール」が主流

日本のビールの主流は、アサヒビール、キリンビール、サッポロビール、サントリーなどで造られている「ラガービール」です。先述した通り、「ラガービール」は夏なら4~6度、冬なら6~8度と、冷やして飲むことに適したビールです。

日本のビールの主流が「ラガービール」であることが、日本でビールが「冷えている状態」が良いと言われるようになった理由であると考えられます!

ビールによっておいしく飲める温度は違います!

一方で、「エールビール」は「ラガービール」と違い、喉越しや飲んだ際の爽快感ではなく、香りや独特の甘みや苦み、コクなどを楽しむビールです。

そのような「エールビール」は、「ラガービール」と同じ位冷やしてしまうと、せっかくの香りや味わいを感じられなくなってしまいます。そのため、「エールビール」の適温はだいたい10度程度となっています。

グラスの温度も重要、ビールをより深く楽しむ方法とは?

また、ビールだけではなく、ビールを注ぐグラスの温度も重要です。飲むビールのタイプに応じて、グラス温度も調節してみて。いわゆる生ビールはドラフトビールが多いですが、キンキンに冷やしたグラスで冷たいまま楽しみたいところ。

一方で手で温めるなど、温度変化でより香りや風味がよくなるビールもあります。キンキンのビールをグビグビ飲むのももちろんいいですが、ゆっくりビール風味の変化を堪能するのは、ビール好きならではの楽しみ方といえます。クラフトビールで華やかな香りのものなどで試してみてほしいです。

もちろん、人によって好みの温度は違います。ですので、自分がそのビールを美味しく飲める温度を探ってみるのも面白いと思います。ぜひ皆さんも、これからはビールを飲む際は、ぜひ温度にも注目してみてくださいね!

 

▼参考
ランディ・モーシャー『ビール大全』(2017年8月、楽工社)

 

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