【ビール通への道⑩】「グラス」を変えることで、ビールはもっとおいしくなる?

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ビール好きの方々に、クラフトビールにまつわるあらゆる情報をお届けしている当サイト。ここでは「ビール通への道」と題して、ビールに関する様々な知識をお伝えしてます。今回は、ビールと「グラス」の関係についてご説明します。
ご家庭でビールを飲むとき、缶や瓶からそのまま飲むという方も多いかと思います。しかし、ビールは「グラス」に注ぐことで、より美味しく飲むことができるんです。また、ビールの種類によって「グラス」を変えることも重要。ここではその理由を考えていきましょう。

「グラス」によってもビールの味や風味は変化する

ビールを味わううえで「グラス」選びはどうして重要なのでしょう。それはグラスの「形」によって注ぐ際の泡立ちや飲むときの香りに変化が生じるため。これに加えてグラスの「素材」によっても味の感じ方は変化します。

ビール、とくにクラフトビールは種類によって味や風味がさまざまで、ビールの種類によって適した「グラス」も異なります。例えば、日本で一般的なピルスナー系のビールは、細くて背が高い「ピルスナーグラス」がオススメ。スタウト系のビールは「飲み口の広いグラス」がピッタリ、といったようにビールのスタイルにより最適なグラスが変わってくるということを覚えておきましょう。

ビールをもっとおいしく飲むための「グラス」の扱い方

ビールに適した「グラス」を用意しても、「グラス」の状態が悪ければ、かえってビールの味や風味を損ねてしまいます。洗剤で油分やほこりを取り除き、しっかり水洗いをすることが重要です。

スポンジはビールグラス専用を使用することが大事!

またスポンジにこだわるのも実は重要!

他の食器洗いに使用しているスポンジは、料理の油分等が付着している可能性があるため、「グラス」専用のスポンジを用意するのがオススメです。

また、洗った「グラス」はふきんで拭かず、自然乾燥させましょう。これは、ふきんに付着していた油分や糸くずが、「グラス」につくことを避けるためです。

「グラス」を凍らせないほうがビールがおいしい! その理由とは?

「グラス」は適度に冷やしておくことで、注いだ際にビールが温まることを防ぎ、よりビールの美味しさを引き出してくれます。しかし、凍らせることはオススメできません。

それは、凍った「グラス」にビールが接した際、ビールが瞬間的に凍ってしまい、味や風味が変化してしまうから。また、「グラス」に結露ができやすくなり、その水滴が、ビールの泡の形成に悪影響を及ぼしてしまいます。冷やしすぎには注意、と覚えておきましょう!

「グラス」の素材は「ガラス」だけではない

ビールの「グラス」の素材として、普通イメージするのは「ガラス」。ですが、実は「ガラス」製の「グラス」が普及したのは、ピルスナーが誕生した1842年以降のこと。それ以前は、陶器や金属器の「グラス」が主流でした。他にも、象牙や獣角等も用いられたそうです。

現在も陶器のタンブラーなどはオシャレなアイテムが多く、ギフトや記念日の贈り物などに重宝されています。

「グラス」の種類を一気に解説します!

最後に、ビールの「グラス」の種類をいくつかご紹介いたします!

ヴァイツェングラス

小麦の豊かな香りが楽しめるように、グラスの底が狭く、飲み口が膨らんでいるのが特徴です。

IPAグラス

その名の通りIPA(インディアン・ペール・エール)を飲むのにオススメ。下部がくびれていて握りやすいフォルムです。

チューリップグラス

チューリップの花弁のような丸く膨らんだグラス。ペールエール、IPAなどエール系にぴったりです。

パイントグラス

主にタンブラー型、広口ジョッキ型、ラッパ型の3種類あり、イギリスのエールによく使用されます。

ピルスナーグラス

細目で背が高いグラス。ヴァイツェングラスに比べ、やや直線的な形をしているのが特徴です。

シュタイングラス

ドイツで昔から有名な蓋つきの陶器製のビアジョッキ。しかし、現在では観光客向けの「グラス」になっています。

フルートグラス

シャンパンにも使用される。細長く、発泡を長持ちさせ、強い香りを引き出すグラス。

ゴブレット

大きな脚付きのボール型で、少しづつ飲むような度数の高いビールにオススメ。鼻と液面が近づくため、最後まで香りを楽しむことができます。

 

ビール好きならぜひグラスにもこだわりたいですね。

▼参考
『ビールの歴史』(2014年8月、原書房)
『改定新版 日本ビール検定公式テキスト』
ビール女子
nomooo
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