東京・浅草橋にあるクラフトビールの醸造所Craft Beer Company(クラフトビールカンパニー)。
そこで働くひと際、職人魂を感じる風貌のブルワーが染谷智樹さんです。
今回は染谷さんに、ブルワーになった経緯や、クラフトビール造りに携わる想いなどのお話を聞かせていただきました。
前職との共通点は『ものづくり』!サラリーマンからブルワーに
ブルワーになって1年と少し、まだまだ修行中だという染谷さん。
染谷さんの前職は、電気メーカーでの設計だったそうです。
一見、畑違いとも思える、このふたつの職業に染谷さんが見出した共通点は『ものづくり』。
自分でビールを設計し、自分でビールを造る。
社会人になって、色々なお酒を飲むうち、クラフトビールの世界にどっぷりとハマっていた染谷さんは、そんな観点からブルワーという仕事に興味を抱き始めました。
その憧れはつのるばかりで、染谷さんは思い切って転職を決意します。
そして、アメリカに渡り、現地の醸造所で3ヶ月間インターンとして醸造業務に携わることに。
退職後、いきなり渡米し慣れない地に身を置いたことからも、染谷さんの決意の硬さや想いの強さが伝わってくるようです。
その後、帰国した染谷さんはクラフトビールカンパニーのブルワーとなりました。
ブルワーとして下町で職人の仲間入り
クラフトビールカンパニーがある台東区には、様々なものづくりの職人がいます。
その方々たちとの交流が増えていくにつれ、染谷さんも少しずつ下町の職人の仲間入りができているような感覚を感じているのだそう。
特にこの地で働くことを意識したわけではないということですが、『ものづくり』というキーワードが染谷さんを呼んだのかもしれません。
染谷さんは「今は、おいしいビールを造ること、ねらい通りのビールを造ることで精一杯」だと語ります。
でも、ビールという『ものづくり』に真摯に向き合う染谷さんの姿は、職人そのもの。
だからこそ、染谷さんは、既にビールの設計からを任されているのだと思います。
驚きをテーマにしたビール醸造を
仕込み作業をしている時はテンションが高めだという染谷さん。
テキパキと作業をこなす染谷さんの心情は、ビール造りに対する喜びで溢れているようです。
そして、ビールのスタイルにはこだわらず、色々なビール造りを経験していきたいということ。
常に『お客様に驚きを与えられるビール』をテーマに醸造に取り組みたいと考えています。
さらに、将来は都内で小規模なブルーパブを開業したい、最終的には地元で少し大きいブルワリーを立ち上げたいと、染谷さんはどこまでもビールに携わる夢を膨らませていました。
ビーツで色付けしたピンク色のビールの生みの親
染谷さんが一番好きなクラフトビールカンパニーのビールは、「インディア・ピンク・エール」。
このビールの生みの親は染谷さんです。
思わず「インスタ映え」という言葉が思い浮かぶような、フォトジェニックなピンク色は野菜のビーツで色付けをしているそう。
そして、見た目に反して味は本格的なIPAなのだとか。
ビーツで色付けをしたピンク色、見た目とは裏腹な味。
ここにも染谷さんが掲げる『驚きを与えられるビール』のスピリットが感じられますね。
染谷さんは、ビールを「設計する」と表現します。
それは、染谷さんのルーツの表れ。
『ものづくり』と『驚き』をキーワードに、ブルワー染谷さんの挑戦はまだまだ続きます。
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