ビールに関する様々なトピックスをご紹介している当サイト。「ビール通への道」では、ビールの味や風味、原料や飲み方などビールをより楽しむためのありとあらゆる知識を皆さんにお届けしています。
前回に引き続き、知っているようで意外と知られていない世界各国のビール文化についてご紹介していきたいと思います。第3回は「ベルギー編」!かつて作家であり美食家の開高 健が、「ベルギーへ行ったら女よりショコラだ」というエッセイを書いた程の美食の国・ベルギー。チョコレートだけでなく、ムール貝やワッフルなども有名です。そんなベルギーのビール文化に迫っていきます!
ベルギー発祥のビールのスタイルはいったい何?
前回は、ビール大国として日本でもお馴染みのドイツのビール文化をご紹介しました。
詳しくはコチラ
それでは、早速ベルギーのビール文化に迫っていきましょう!
特徴は「多様性」、2016年にユネスコの「無形文化遺産」にも登録!
ベルギーはヨーロッパの中心に位置しているため、国内には複数の民族が暮らしています。それぞれの民族が、それぞれの暮らす地域の特産物を用いたビールを造ったことで、様々なビールのスタイルが育まれることになりました。
修道院で造られる伝統的な「トラピストビール」や、さくらんぼを漬け込んだ「クリーク」、天然酵母を使用して自然発酵させた「ランビック」など、その他にも味も香りも全く異なる様々なビールがあり、その数はなんと1500種類以上もあるそうです。驚くべきことに、2016年には何とユネスコの「無形文化遺産」にも登録されています!
ほんのりスパイシーな飲み口が人気!「ヒューガルデン」
そんなベルギービールの中でも代表的なのが「ヒューガルデン」で知られる「ペルジャン・ホワイト」です。小麦でできた白ビールで、オレンジピールとコリアンダーを用いたフルーティーでスパイシーな飲み口が日本でも人気を集めています。
ベルギービールを楽しむにはグラスに注目!
アルコール度数や味や風味が多種多様なベルギービールは、それぞれのスタイルに適したグラスに注ぐことで、より一層美味しく飲むことができます。ビールを美味しく飲む上で、グラス選びが重要になることは、以前にもご説明した通りです。
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世界遺産の中にビール博物館がある!
グラン・プラスのビール博物館
1998年に世界遺産に登録された、ベルギーで最も人気の観光名所であるグラン・プラスは、ベルギーの首都ブリュッセルの中心部にあります。11世紀から12世紀にブリュッセルの政治や経済の中心地として栄えたグラン・プラスは、かの文豪ヴィクトル・ユゴーが「世界で最も美しい広場」と称賛したことでも有名です。ビール博物館は、17世紀にビール醸造業者のギルドが使用していた建物の地下を改装して造られました。博物館内のビアカフェでベルギービールを楽しむことができる、おすすめの観光スポットです。
1500種類以上あるともいうベルギービール、どれ程の時間がかかるかは分かりませんが、一ビールファンとしては全種類制覇したい気持ちになりますね。次回は絵画の巨匠レンブラントやゴッホの生誕の地、芸術の街として名高いオランダのビール文化をご紹介します!
『自分でつくる最高のビール』(2016年6月、マイナビ出版)
ほかのお酒は飲まなくてよいというほどのビール好き。
クラフトビールについて日々勉強中です!