ビールのおつまみというと、しょっぱいものを合わせるイメージが強いのではないでしょうか?でも、意外とスイーツとビールの相性って悪くないんですよ。特に、黒糖やチョコレートを思わせるコクのある黒ビールは、スイーツと合わせやすいビールのひとつ。黒ビールにもいくつかスタイルがありますが、カラメルのような甘さの際立つタイプは、甘いものと合わせて美味しく感じるものが多いですよ。
黒ビールってなぜあの色なの?
そもそも黒ビールってなぜ黒いのでしょうか?
ビールの原料として使われるのは、麦芽、ホップ、水、酵母。この中で、麦芽をローストさせて黒く焦がしたものが黒ビールの黒色のもとになっています。コーヒー豆と同じで、最初から黒色をしているわけではなく、焙煎の工程で黒くなっているんですよ。つまり、黒ビールの黒い色は「焦がした色」なんです。
黒ビールのなかにも、「シュバルツ」「ポーター」「デュンケル」「スタウト」という代表的なスタイルがあります。「シュバルツ」「デュンケル」はドイツ発祥で下面発酵のビール。「ポーター」はイギリス、「スタウト」はアイルランドでどちらも上面発酵のビールです。
続いて、黒ビールと甘いものの相性を見ていきましょう。
黒ビール×クッキー
サクサクした食感のクッキーよりも、アーモンドプードルが生地に使われているタイプのしっとりしたタイプのクッキーのほうがビールには合いました。黒ビールの独特のコクのある感じと甘みは、ナッツの相性もよいので納得です。
黒ビール×栗の渋皮煮、マスカルポーネ添え
黒ビールにあるナッティな香りと、栗の渋皮煮にあるほっこりした甘みの相性ぴったり。マスカルポーネの柔らかさがあるので、風味が強めのスタウトでも苦味をほどよく包んでくれます。
マスカルポーネ単品だと黒ビールの風味に負けてしまいますが、栗の濃厚さと合わさってとても美味しい組み合わせでした。
黒ビール×シュークリーム
意外な組み合わせかもしれませんが、プリンがカラメルと相性が良いのと同じで、黒ビールとカスタードクリームが入ったシュークリームとの相性も良いんです。ただし、生クリームだけのタイプよりもバニラとカスタードの香りがしっかりしているシュークリームのほうがおすすめです。
黒ビール×チョコレート
あまり合わなかったのは抹茶。抹茶の香りが消えてしまいました。それよりも、ミルク系でビターすぎないタイプのチョコレートとの相性が良かったです。また、オレンジを使用したオランジェという棒状のタイプのチョコレートは、柑橘の爽やかな香りと、黒ビールのコクとの相性が抜群でした。
冬にぴったりな黒ビール×スイーツ
のどごしや爽快感を味わうビールに比べると、濃厚な風味が持ち味の黒ビールは、夏よりも冬に飲みたくなるビールと言えるかもしれません。冬に食べたくなるチョコレートや、栗など同じく濃厚系のスイーツとの相性はぴったりです。食中酒としての楽しみだけではなく、食後酒としての楽しみ方もできるのが黒ビールの良さです。ぜひ、この季節にこそ楽しんでみてくださいね。
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普段は女性誌のWebをメインに恋愛コラムを執筆。
ソムリエ資格も所持。
お酒全般好きですが、ビールは柑橘系のフルーティーなものが好み。最近は草むしりの後のビールが美味しすぎてハマってます。