ヘイジーIPAとは?おすすめ銘柄・特徴・飲み方を解説

ビールの種類

クラフトビールの世界で近年もっとも注目を集めているスタイルのひとつがヘイジーIPAです。グラスに注ぐと白く濁り、フルーツを思わせる豊かな香りが広がるこのビールは、「苦いビールは苦手」という方にもファンが多く、IPA入門として最適なスタイルです。

この記事でわかること:

  • ヘイジーIPAの濁りの正体と基本的な特徴
  • NEIPAとヘイジーIPAの違いをわかりやすく整理
  • 日本で買えるおすすめ国内・海外銘柄5選
  • 美味しく楽しむための飲み方・ペアリング
  • ヘイジーIPAをどこで入手するか

ヘイジーIPAとは?濁り・香り・味わいの秘密

グラスに注がれたヘイジーIPAの濁った黄金色の外観

ヘイジーIPA(Hazy IPA)の「ヘイジー(hazy)」は英語で「かすんでいる・もやのかかった」という意味です。名前の通り、グラスに注いだときに透明感がなく、オレンジ色や黄金色に濁って見えるのが最大の特徴です。

この濁りは品質の問題ではありません。醸造に小麦(ウィート)やオーツ麦(オーツ)を副原料として使用することで生じるタンパク質と、大量のホップに含まれるポリフェノールが結合し、自然な濁りが生まれます。

さらに「ドライホッピング(dry hopping)」という、発酵後の工程でホップを投入する製法により、苦味を最小限に抑えながらホップのフルーティーな香りだけを最大限に引き出しています。マンゴー・パッションフルーツ・グレープフルーツを思わせるトロピカルなアロマが特徴的で、一口飲むと「これがビール?」と驚く方も少なくありません。

一般的なIPAが持つキリッとした苦味と異なり、ヘイジーIPAは苦味が控えめでジューシー。アルコール度数は4〜7%程度のものが多く、軽めのセッションタイプから飲みごたえのあるダブル(8%以上)まで幅広く展開されています。

NEIPAとヘイジーIPAの違いを整理しよう

クラフトビールを探していると「NEIPA(ニーパ)」という言葉にも出会います。NEIPAとヘイジーIPAの関係を整理しておきましょう。

NEIPA(New England IPA)は、2010年代中頃にアメリカ・ニューイングランド地方(バーモント州・マサチューセッツ州など)で生まれた地域発祥のスタイルです。発祥地のブルワリーが独自に発展させたため、「NEIPA=ニューイングランドIPA」という地名に由来する名前がつきました。

  • NEIPA(ニューイングランドIPA):発祥地の特定スタイル。IPAとしての骨格が残り、ある程度の苦みを感じる。ホップの香りと果実感が強い。
  • ヘイジーIPA(Hazy IPA):NEIPAを起源としながら世界に広まった広義のスタイル。苦みがさらに穏やかで果汁感が前面に出ており、飲みやすさが増している。

アメリカの公式審査機関BJCP(Beer Judge Certification Program)では「Juicy or Hazy IPA」として正式スタイルに認定されており、今では世界中のブルワリーが独自解釈でヘイジーIPAを醸造しています。購入時は「濁っているか」「苦みが控えめか」「フルーティーなアロマが強いか」の3点を確認するのが実用的な判断基準です。

IPAの基本的な種類についてさらに詳しく知りたい方は、【有名ビールスタイル研究】IPAとペールエール何が違う?もあわせてご覧ください。

おすすめのヘイジーIPA国内・海外銘柄5選

クラフトビールの缶とトロピカルフルーツのフラットレイ

実際に購入できるヘイジーIPAのおすすめ銘柄を、国内クラフトビールを中心にご紹介します。

1. 伊勢角屋麦酒「ヘイジーIPA」(三重県)

三重県伊勢市を拠点とする老舗クラフトブルワリー「伊勢角屋麦酒(いせかどやばくしゅ)」が手がける一本。トロピカルフルーツを思わせる香りと滑らかな口当たりが特徴で、ホップ使いの巧みさには定評があります。公式オンラインショップや全国の専門店で購入可能です。

2. 遠野麦酒ZUMONA「ヘイジーIPA」(岩手県)

岩手県遠野市の「遠野麦酒ZUMONA(ずもな)」が醸造するヘイジーIPA。地元産の国産ホップを積極的に使用しており、日本ならではのクリーンでデリケートな香りが楽しめます。国産原料にこだわるビールファンから高く評価されている一本です。

3. うちゅうブルーイング(山梨県)各種ヘイジーIPA

山梨県甲府市発のブルワリー「うちゅうブルーイング」は、濁りの強いジューシーなヘイジースタイルで圧倒的な人気を誇ります。缶のリリース情報はすぐに完売することでも有名で、公式サイトの入荷通知登録をおすすめします。

4. BrewDog「Hazy Jane」(スコットランド・輸入)

スコットランド発の世界的クラフトブルワリー「ブリュードッグ(BrewDog)」の定番ヘイジーIPA。アルコール度数5%と飲みやすく、トロピカルな香りとクリーミーな飲み口が特徴です。全国のスーパーやコンビニ、輸入食材店でも入手できる流通量の多い銘柄です。

5. マルカブルーイング「ヘイジーIPA」(東京都)

東京都内の注目ブルワリーによるヘイジーIPA。缶デザインもポップで、ギフトや差し入れにも最適です。東京都内のクラフトビール専門店やオンラインショップで入手できます。

ヘイジーIPAをもっと美味しく楽しむ飲み方とペアリング

ヘイジーIPAの魅力を最大限に引き出すためのポイントをご紹介します。

【飲用温度】6〜10℃がベスト
冷やしすぎると香りが閉じてしまいます。冷蔵庫から取り出して3〜5分ほど置き、少し温度が上がったタイミングで飲むとアロマが豊かに広がります。

【グラス】チューリップ型がおすすめ
口が少し狭まっているチューリップ型グラスは、ホップの香りを集めてくれます。缶から直接飲むより、グラスに注いで飲むとヘイジーIPAの魅力を存分に楽しめます。

【ペアリング料理】

  • フライドチキン・唐揚げ:揚げ物の脂をジューシーな果実感が爽やかに流します
  • エスニック料理(タイカレー・ガパオライス・生春巻き):スパイスとトロピカルアロマの相性が抜群
  • 生ハム・サラミなどシャルキュトリー:塩気と甘みのコントラストが楽しい
  • フルーツを使ったデザート(マンゴープリン・チーズケーキ):果実感が重なりさらに豊かな味わいに

苦みが控えめなため、「ビールと料理のペアリングはハードルが高い」と感じていた方でも気軽に楽しめるスタイルです。アメリカでのヘイジーIPAブームの背景については、クラフトビールの多様化がアメリカで進んでいるもご参照ください。

まとめ:ヘイジーIPAはIPA入門に最適なスタイル

ヘイジーIPAについて、重要なポイントをまとめます。

  • 外観:白〜オレンジ色の自然な濁り。欠陥ではなく醸造技術の賜物
  • 味わい:苦みが控えめで、マンゴー・グレープフルーツを思わせるジューシーなフルーティーさ
  • NEIPAとの関係:NEIPAが元祖で、ヘイジーIPAはその世界的な広義バージョン
  • 初心者向け:ビールの苦みが苦手な方・IPA初挑戦の方に特におすすめ
  • 購入場所:クラフトビール専門店・各ブルワリー公式オンラインショップ・大型スーパー
  • 飲み方:6〜10℃・チューリップグラスで香りを楽しむ

クラフトビールの世界では毎シーズン新しいヘイジーIPAが登場しています。まずは国内の飲みやすい銘柄から試して、ホップが生み出す香りの豊かな世界に飛び込んでみてください。

タイトルとURLをコピーしました