アメリカでヘイジーIPAが人気になっているのはなぜか?

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IPAは19世紀にイギリスで生み出されたビールです。このペールエールスタイルのビールの特徴はホップの強い味わいと香りを持っていることです。 IPAの特徴はホップが持つ苦味とフルーティな味わいを他の味わいよりも強く引き立たせることにあります。

ホップにしか出せない味わいと香りを楽しめるのがIPAの特徴です。最近では、アルコール濃度の限界値を高めたり、ユニークな材料を使ったり、醸造方法をアレンジすることにより、IPAビールの種類はどんどん豊富になってきています。

中でも、ヘイジーIPAは多くのビール愛好家に親しまれています。ヘイジーIPAは、ニューイングランドIPAと呼ばれることもあります。

本記事では、アメリカでヘイジーIPAが人気になっている理由と、従来のIPAとの違いについて解説します。

ヘイジーIPAとは?

2000年代初頭に、バーモント州にあるクラフトビールメーカー「The Alchemist 」が無濾過で低音殺菌されていないIPA「Heady Topper」を作りました。Heady Topperは外見では驚くほど曇っていますが、確かなおいしさを持っています。

Heady Topperの出現がきっかけとなり、アメリカ東海岸にある他の醸造所も似たようなビールを作り始めました。このようにしてヘイジーIPAと呼ばれるビールが誕生したのです。

アメリカでは強いホップの香りとトロピカルフルーツの味わいを持つIPAが主流になっています。

ヘイジーIPAは、醸造時に通常のIPAより強くドライホップされます。結果として、ヘイジーIPAは濁りだけでなく、苦味を抑えたコクの強いスムーズな味わいを持つようになっているのです。

ヘイジーIPAは標準的なIPAに比べてよりホップが効いていて、より濁りがあります。また、標準的なIPAを含めた他の種類のIPAよりも、無濾過でありながら苦味が低いです。濁りのある外観は新鮮なフルーツジュースを思わせます。

どちらのスタイルも多くのホップを使用します。しかし、醸造時のどの段階で、どのようにホップが使われるかがそれぞれ異なっています。

伝統的なIPAでは通常、煮沸時にホップを使用することでより強い苦味が出るようにしています。

一方で、ヘイジーIPAは煮沸が完了に近づいてきたタイミングと、発酵後、または発酵中にホップを加えます(発酵中にホップが加えられた時にドライホップを行う)。

ヘイジーIPAと標準的なIPAとの違いとは?

ヘイジーIPAが持つエキゾチックな味わいはドライホップの工程によるものです。ドライホップすることによってホップから油と粒を取り除くことで、ヘイジーIPA独特の濁りをビールに持たせています。

ホップを加えることで、ヘイジーIPAに花、柑橘類、トロピカルフルーツなどの様々な異なる味わいを持たせることができます。この方法によりビールが持つ苦味を抑えることができるのです。

大半のIPAは大麦麦芽を使うことにこだわりますが、ヘイジーIPAは稀にオーツや小麦を醸造時に加えるのみです。

オーツと小麦がヘイジーIPAに理想的な豊かさと粘度を持たせます。ヘイジーIPAはビールにクリーミーさ、豊かさ、スムーズさをより持たせるために穀物をよく使います。

大半の醸造所は、IPAの醸造時に、ビールをよりクリアにする目的で醸造中に消滅するタイプの酵母を使います。

一方で、ヘイジーIPAにフルーティなエステルを持たせるためには特定の種類の酵母が必要になります。それらの酵母は、ビールに様々な味を持たせるだけでなく、酵母の堆積物を残すことで濁りをもたらします。

ヘイジーIPA人気のもう一つの理由としてアルコール度数の幅が4%〜9%あることです。ヘイジーIPAは強い味わいを持ちながらも、標準的なIPAほどアルコール度数が高くないのです。

ヘイジーIPAの美味しさの秘密とは?

フルーツやジュースを加えなくても、ヘイジーIPAには甘美な味わいがあります。

ヘイジーIPAはクリーミーで、豊かな香りと味わいの爽快なバランスが楽しめます。

シトラス、マンゴ、オレンジ、パッションフルーツが人気のあるフレバーです。しかし、醸造所はそれらのフレバーを出すためにフルーツやジュースを使うことはありません。

しっかりとした心地のよい口当たりがあることと、苦味が抑えられていることがヘイジーIPAが支持される理由です。

参照記事
“Hazy IPAs Gaining Popularity, Want to Know Why?”

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