前回から「ビアパブ開業プロジェクト」と題し、ビールファンがビアパブを開くまでの険しくも楽しい道のりをご紹介しています。
飲食店に興味がある人はじめ、ビール好きの方が楽しく読めるコラムとなっております。
さっそく第2回スタート!
前回は開業までの流れをご紹介しましたが、今回は少しだけ抽象的な内容です。
でもここがとっても大事なので、しっかりチェックしてくださいね。
そう第2回のテーマは「お店のイメージ」です。
とはいえ、最初の段階でイメージを持つのはなかなか大変かも。
また逆に、最初の段階で具体的に話をまとめすぎると、理想も高くなってしまい、物件探しに苦労する危険が。
なので、この段階で考えておくべき「イメージ」は、ざっくりいって以下の4点だけで大丈夫です。
お店のイメージに必要な4つのこと
①物件の規模
規模は広さだけでなく、人の数にも関わってくる問題です。
5坪~10坪で1人でやるのか、10坪~20坪で夫婦で店を開くのか、仲間とともに数人で20坪~30坪の店を開くのか。
まずはどのぐらいの坪数で、何人でやるのかを決める必要があります。
②業態(ざっくりでOK)
クラフトビール専門店、クラフトビールを提供する居酒屋業態、ワインもあるお店、バル、日本酒も出す居酒屋、立ち飲み屋、レストラン、カフェ形式など、クラフトビールを提供する店のカタチは実にさまざま。
ただ、最初の段階では細かく絞り込む必要はありません。
まずはビールだけのお店なのか、洋食業態なのか、居酒屋なのか。
なんとなくでいいので「ざっくり」業態を考えておくことが大事です。
③エリア
お店を開く場所もとても大切です。
渋谷区なのか新宿区なのか。それとも23区外なのか。
仮に東京を想定した場合でも、だいぶ話が変わってきます。
場所次第でかかるお金がまったく変わるということを念頭におき、まずは都心部、郊外、ロードサイド、ビジネス街、繁華街……どんな場所にするかを「ざっくり」考えましょう。
エリアに関しても細かく絞りすぎると、自分の店にぴったりの物件は出会いにくくなり、次の段階へ進めなくなってしまいます。
ただし、この段階でも坪単価の上限は決めておくことをおすすめします。
あくまでも参考程度(場所や時期、規模により異なります)ですが、個人で初めてお店を開業するなら、坪単価は20,000円以内に抑えておいた方がいいと言えます。
飲食業経験者であれば25,000円ぐらいまでは頑張れるかも。
いずれにせよ、これは貯金額や経済状況、そして実力次第です。
不動産に支払うお金はボディーブローのようにじわじわ効いてくるので、物件取得の際にはしっかりと損益計画を立てて、「いい場合」と「悪い場合」などいろいろなシミュレーションをしましょう。
④予算
最後に、「予算」はしっかりイメージしておくべき。
開業にあたって、自己資金はいくら用意できるのかを事前に計算しておきましょう。
300万~500万の自己資金があれば開業は可能です。
十分ではないですが、1人で開業するならこの金額がひとつの目安になります。
もちろん自己資金だけでは、余裕がないので日本政策金融公庫などを活用しましょう。
それ以外の手段として地銀、メガバング、商工中金などの金融機関へ行っても、起業したての人にはほぼ貸してくれません。
信用金庫ならもしかしたらといった感じです。なので、借りるお金も含め、どの程度自分が予算を作れるかを、しっかり考えておくことが重要です。
いかがだったでしょうか。
すべて「ざっくり」でもいいので、考えておくことがとても大切!
この①~④をイメージして、ノートに書き留めたりパソコンにメモしておくと自分なりの「事業計画」が少しずつ見えてきます。
それがまとまったら、「事業計画書」を作ってみてください。
事業計画書などのフォーマットはインターネットでも簡単にみつけられるので、将来、事業計画書を作ることを視野に入れて動きだしてみて!
次回はいよいよ、物件取得について紹介します。お楽しみに!
ほかのお酒は飲まなくてよいというほどのビール好き。
クラフトビールについて日々勉強中です!