毎回、ビールにまつわるさまざまなコラムを掲載している当サイト。
今回もビアパブ開業プロジェクトでお店を開くまでに必要なことを考えていきましょう。
前回までは「物件の取得」について学んできましたが、次に考えるのは「コンセプト」です。
コンセプトは店舗の集客力に大きく影響を与える!
やはり早い段階で、しっかりコンセプトワークすることが大事です。
ここで最初に行うべきは、自分の頭であれこれと考えることではありません。
「店舗周辺の飲食店のリサーチ」がまず大事です。
そこのエリアで業態がかぶらないものを選ぶのが鉄則。
クラフトビール専門店を出したいのなら、自分の足で歩いて、周辺のお店にどんなライバルがいるのかを、しっかりチェックしましょう。
ライバルが見えてきたら、次は「ターゲット層」を考えるべき。
お客の層(年齢、男女、家族連れ、デート使い、会社需要)についても確認し、明確にターゲットを絞り込む必要があります。
現在はこういう調査を手伝ってくれるリサーチ会社も存在するので、調べてもらい商圏データを活用するのも方法の一つです。
これは、リサーチ会社にとってもらったデータの一例。
今回のコンセプトはクラフトビールなので競合となるクラフトビール店を調べてみましたが、幸い周辺にはクラフトビールの専門店は1件しかありませんでした。
そして、その1件も、駅の反対側なのでお互いにマイナスになることはないと判断、クラフトビール専門店で商売ができると判断しました。
この段になってやっと、お店のコンセプトが具体化します。
とうとう「フードのコンセプト」を考える段階です。
これがお店の方向を決めるのでしっかり考えましょう。
- クラフトビールに合うもの
- そのエリアでまだ打ち出してないもの
という視点から考えて、たとえば「塊肉」など、「人気になりそう」なものが絞りこまれてきます。
このような調査を経て、「コンセプト」は以下のように設定してみました。
- 20代後半~30代男性が2人~4人で、同窓会、地元飲みに最適
- がっつり肉料理が食べたいときに行きたい店
- 中野でクラフトビールを気軽に飲める
- 土日は家族でも気軽に来れる・客単価3500円~4500円
ただし、これで満足しないで!
このコンセプトは、何回も行ったり来たりしながらしっかりと損益の回収ができるようにブラッシュアップしていく必要があるんです。
またいくらコンセプトが良くても、事業計画が合わなければ、コンセプトの修正が必要になってくることも、肝に銘じておきましょう。
次回はこれらから上がってきたコンセプトをもとに、 いよいよ「事業計画」を立てます。お楽しみに!
ほかのお酒は飲まなくてよいというほどのビール好き。
クラフトビールについて日々勉強中です!