ビールのさまざまな情報をお伝えする当サイト。
全11回に渡りビアパブを開業するまでの道のりを紹介してきました。
物件取得から、資金調達、人材集めなど、たくさんの課題をクリアしてついにオープンを迎えたオーナーのあなたは、もしかするとほっと一息ついて安心しているかもになっているかも。
でもそんな余裕はありません!
ついに念願の自分のお店を持って夢がかなったと思っているならまだ早いです。
祝開業! ここがまさにスタートライン!
お店を持つことがゴールではなく、ここがスタートライン。
長い時間をかけて出店計画をたて、資金準備などをしてやっとお店を開業する。
そこまではもしかすると、度胸さえあれば誰にでもできるのです。
そう、意外とお店を「始める」こと自体は簡単なんです。
でも維持、存続していくの事が本当に大変!
ここではオープンしてからの閉店確率についてあるデータを紹介しましょう。
1年も経たずに閉店するお店が30%
5年で70%のお店が閉店
10年で90%ものお店が閉店
あくまでひとつの統計ではありますが、実際にそれだけ店の存続は大変ということ。
オープン準備に何年か費やしてオープンしても、つぶれるのは一瞬なんです。
だから新たにオーナーになる人は、ここからがスタートと考えて気を引き締めてほしいです!
オープン時に肝に銘じておいてほしいこと!
そこで私が気を付けているオープン時のいくつかの注意点をお伝えできればと思います。
ビジネス街立地でのオープン戦略
まず出店立地により戦略が異なりますが、ビジネス街でのオープン日はあえて派手にオープニングセールをしない。
多くの場合、オープニングセールは集客効果が絶大。
けれど正直ビジネス街というのは毎日同じ人しかいません。
もちろんほかの地域からも人が流れてくることもありますが、目の前を通っている人はほぼ毎日一緒といっても過言じゃないんです。
ということはどうでしょう?
そう、うまくすれば常連のいいお客さんになってくれる人が多いということですが、悪い印象を与えてしまっては大きな痛手!
毎日目の前を通るお客さんが2度とお店に足を運んでくれない、ということにもなりかねません。
そのためオペレーションが十分整っていないと思われるオープン時にセールするのは諸刃の剣。
満足度の低い営業をしてしまっては、元も子もないどころか、店の未来へも暗雲が立ち込めてしまいます。
一度失敗してしまうと、ビジネス街エリアの人はそうすぐに入れ替わるわらないので、単にダメな店だったと口コミされて終わりです!
チェーン展開しているなど、オープン時からオペレーションが完成されていれば別ですが、個人で開業するときは正式オープン前にしっかりとプレオープン期間を設けたり、ちょっとづつお客様に認知されるようなスタートを切ったほうがいいと思います。
これに対して繁華街などへ出すときは、お店の認知度アップを一気にした方が効率がいい場合もあるので、派手なオープニングを行ったりします。
お店を修正し、バージョンアップしていくこと
売上などの数字を追うのではなく、まずはお客様の満足度をどこまであげられるか。
そしてお客様と会話をして、意見を聞く。
お店を続けていくうえではこれもとても重要になります!
オーナーには強いこだわりがあると思いますが、そのこだわりとお客様の意見をバランスをとりながら取り入れていく事が必要なのです。
もちろんお店のコンセプトや重要な部分はぶらさないようにしないといけませんが、お客様が喜ぶように、修正しバージョンアップしていくということが結果として売上アップにつながります。
スタッフみんなが楽しく働いていること
最後に、お客様に提供する料理やドリンクももちろん重要ですが、それと同様にスタッフが醸し出す雰囲気もそれ以上に重要なのではないでしょうか。
オープンでオーナーがずっとピリピリしていたら、働いているスタッフはとてもやりずらいと思います。
スタッフ同士のコミュニケーションを重視し、声をかけあって雰囲気づくりをしていく。そういう努力も必要です。
お店でお客様に提供する価値は、食べ物や飲み物だけではありません。
そうしたスタッフの楽しい雰囲気も一つの商品であるという認識を持ちましょう。
いかがだったでしょうか。
ビアパブ開業への道のりは長く険しいもの、けれどワクワクすることや喜びもまた非常に多いです。
この「ビアパブ開業プロジェクト」が、ビールのお店を出したいと野心を抱えている方のお役に少しでも立てるならうれしいです!
ほかのお酒は飲まなくてよいというほどのビール好き。
クラフトビールについて日々勉強中です!