アメリカのビール愛好家たちの間で、サワービールの人気が高まっていることが統計にも現れてきています。
マーケティング調査会社ニールセンの調査によると、サワービールは2018年に43%近く売り上げを伸ばしました。サワービールは1,480万円にも及ぶ驚異的な売り上げを記録しています。
また、マーケティング調査会社であるインフォメーション・リソース社の調査によると、2019年のサワービールの売り上げは40%アップしたということです。
「サワービールへの関心は確実に高まっている」と、アメリカ・インディアナ州にあるクラフトビールメーカー「アップランド醸造所(Upland Brewing Co.,)」の代表であるデビッド・ボーワー氏は語ります。
アップランド醸造所は、サワービールブームの先駆けとなったメーカーの一つです。同社は2006年にサワービールの開発を始めました。
アップランド醸造所のサワービールはアメリカ国内だけでなく、海外でも人気で、イギリスや日本、ロシアにまで輸出されています。
同社は、2016年にザ・ウッドショップ(the Wood Shop)というサワービール専門の醸造所を設立しました。
バウアー氏は、「サワービールとその他のビールの大きな違いは、醸造時にヨーグルトと同じ種類の乳酸菌を使っていることです。他にも、野生酵母を使っています。さらに、ビールを木樽に入れて熟成させています。野生酵母とその他の微生物は他の種類のビールにも影響を与えるため、サワービール専門の醸造所を作りました」と語っています。
アップランド醸造所は40〜50種類のサワービールを製造しています。ポポーの果実、グアバ、チェリー、ラズベリー味など、種類は豊富です。それ以外にも、コンプレックス(Komplex)と呼ばれる、ラズベリーが入った木樽の中で3ヶ月熟成させたサワーエールを、ウーロン茶をベースにして淹れたこんぶ茶とブレンドさせたものもあります。
全てのサワービールを最低でも1年かけて熟成させています。
バウアー氏は「私達はたくさんのブレンディングをしていて、ビールをワインのように扱っていてます。ワインと同様にサワービールは食べ物とよく合うのです」とサワービールの魅力について語っています。
参照記事
“Beer Drinkers Are Growing Sweet On Sour Beers”