クラフトビールの種類一覧|スタイル別の特徴と選び方ガイド

ビールの種類

「クラフトビールを飲んでみたいけど、種類が多すぎて何から選べばいいかわからない」という方は多いのではないでしょうか。国内には現在800を超えるクラフトビール醸造所があり、提供されるスタイルも実にさまざまです。

この記事でわかること:

  • クラフトビールの2大カテゴリ「エール」と「ラガー」の違い
  • IPA・ヴァイツェン・スタウトなど代表的な10スタイルの特徴
  • 初心者におすすめのスタイルと選び方のポイント
  • 2026年に注目されているクラフトビールのトレンド

この記事を読めば、クラフトビールの世界の全体像がつかめ、自分に合ったスタイルを見つける第一歩が踏み出せます。

クラフトビールの基本|エールとラガーの2大カテゴリ

クラフトビールは大きく「エール」と「ラガー」の2つに分類されます。この違いを理解するだけで、スタイル選びがぐっと楽になります。

エール(上面発酵)とは?

エールは15〜25℃の比較的高い温度で発酵させる「上面発酵(じょうめんはっこう)」という製法で造られます。酵母が液体の表面に浮かんで発酵するのが特徴です。

エール系ビールはフルーティーな香りと複雑な風味が豊かで、個性的な味わいを楽しめます。飲み頃の温度は8〜12℃と、ラガーよりやや温度が高めです。代表的なスタイルとして、IPA・ペールエール・スタウト・ヴァイツェンなどがあります。

ラガー(下面発酵)とは?

ラガーは4〜10℃の低温で発酵させる「下面発酵(しためんはっこう)」という製法で造られます。低温でゆっくり熟成(ラガリング)することで、クリーンですっきりした味わいが生まれます。

国内の大手ビールメーカーが主に採用しているのもこのラガー製法です。ピルスナーや日本のライスラガーなどがラガー系に分類されます。飲み頃の温度は6〜9℃で、よく冷やして飲むのがおすすめです。

クラフトビールの種類 色の違いを示す4種のビールグラス

代表的なクラフトビールの種類一覧10選

ここからは、国内のクラフトビール醸造所でよく造られる代表的な10スタイルをご紹介します。それぞれの特徴を知っておくと、お店やオンラインショップでビールを選ぶときに役立ちます。

1. ペールエール(Pale Ale)

クラフトビール入門として最もおすすめのスタイルです。イギリス発祥で、フルーティーな香りと穏やかな苦みが特徴。アルコール度数は4〜5.5%程度で飲みやすく、初心者にとっての「最初の一杯」として定番です。

国内代表:よなよなエール(ヤッホーブルーイング)

2. IPA(インディア・ペールエール)

ホップをふんだんに使った、強い苦みと芳醇な香りが魅力のスタイルです。アルコール度数は5.5〜7.5%が一般的で、クラフトビール愛好家に最も人気があります。柑橘系・松ヤニ・トロピカルフルーツなど多彩な香りが楽しめます。

国内代表:インドの青鬼(ヤッホーブルーイング)

3. ヘイジーIPA(Hazy IPA / New England IPA)

白く濁った見た目が特徴の、近年最も注目されているIPAスタイルです。柑橘系・マンゴー・パパイヤなどトロピカルフルーツの香りが豊かで、苦みが抑えられているため飲みやすいのが特徴。2025年のWorld Beer Cupで日本が「Juicy or Hazy Pale Ale」部門金賞を受賞しており、国内醸造所のレベルも急上昇しています。

4. ヴァイツェン(Weizen)

ドイツ発祥の小麦ビールで、「白ビール」とも呼ばれます。小麦麦芽を使用することでバナナのようなフルーティーな香りと柔らかい口当たりが生まれます。苦みはほぼなく、乳白色の見た目も美しいスタイルです。ビールの苦みが苦手な方に特におすすめです。

5. ベルジャンホワイト(Belgian White)

ベルギー発祥の白ビールで、小麦麦芽にコリアンダーやオレンジピールを加えて醸造されます。スパイシーで爽やかな風味が特徴で、夏場にもよく合います。国内では常陸野ネストビールのホワイトエールが有名で、現在35カ国に輸出される人気銘柄となっています。

6. スタウト(Stout)

麦芽を高温でローストした「黒ビール」です。チョコレート・コーヒー・ナッツのような香ばしい風味と濃厚なボディが特徴。見た目は黒々としていますが、実はすっきりとした飲み口のものも多くあります。地域の特産品(牡蠣・昆布など)を使ったユニークな国産スタウトも増えています。

7. ピルスナー(Pilsner)

チェコのピルゼン地方発祥の、世界で最も広く飲まれているラガービールです。クリスプ(爽快感)でクリーンな味わいが特徴で、国内の大手ビールもこのスタイルがベースになっています。クラフトビールのピルスナーは、大手と比べホップの香りが豊かで個性的です。

8. セゾン(Saison)

ベルギーの農場ビールに起源を持つスタイルです。スパイシーでフルーティー、ドライな後味が特徴的。複雑な風味があり、IPAやスタウトに慣れてきた中級者に特におすすめのスタイルです。ペアリング(料理との組み合わせ)の幅が広いことでも知られています。

9. サワーエール(Sour Ale)

乳酸菌や野生酵母を使って醸造した、酸味が際立つスタイルです。日本では柚子・桜・梅など国産フルーツを使ったオリジナルサワーが急増しています。ビールの概念を覆すような爽やかな酸味は、ワインやクラフトカクテルが好きな方にも人気です。

10. セッションIPA(Session IPA)

IPAの風味を保ちながらアルコール度数を3〜4%台に抑えた「飲みやすいIPA」です。長時間楽しめることから「セッション」という名前が付いています。2026年のトレンドスタイルの一つで、健康志向の高まりとともに国内でも広まっています。

初心者はどれを選ぶ?スタイル別おすすめ飲み進め方

「どのスタイルから始めればいいかわからない」という方向けに、飲み進めるロードマップをご提案します。

  1. Step 1(苦みが少ない入門スタイル):ピルスナー、ヴァイツェン、ベルジャンホワイト
  2. Step 2(フルーティーな香りを楽しむ):ペールエール、ヘイジーIPA
  3. Step 3(個性を楽しむ):セッションIPA、セゾン
  4. Step 4(上級者向けの複雑なスタイル):IPA、スタウト、サワーエール

最初の一本は「よなよなエール」がおすすめです。コンビニやスーパーでも入手でき、ペールエール特有のフルーティーな香りと穏やかな苦みで、クラフトビールの魅力をわかりやすく感じられます。

飲む際は缶やボトルのままではなく、グラスに注ぐことをおすすめします。泡・色・香りを一緒に楽しめるため、風味の違いがより鮮明に伝わります。温度は冷やしすぎず、ラガー系は6〜9℃、エール系は8〜12℃が飲み頃です。

クラフトビールの選び方についての詳しいガイドはビール講座カテゴリもご参照ください。

国内クラフトビール各ブルワリーのボトルとカン

2026年注目のクラフトビールトレンド|種類別最新動向

クラフトビール市場は毎年進化しています。2026年現在、特に注目されているトレンドをスタイル別にまとめました。

ライスラガーの急成長

日本産の米(ライス)を使った「ライスラガー」が世界的な注目を集めています。Untappd(ビールログアプリ)のデータによると、2021〜2024年の3年間でチェックイン数が63%増加。日本固有の素材を活かしたクラフトビールとして、海外からも高い評価を受けています。

ヘイジーIPAの一般層への浸透

かつてクラフトビール専門店でしか入手できなかったヘイジーIPAが、コンビニや量販店での流通が拡大しています。2025年のWorld Beer Cup(世界最大規模のビール品評会)では日本がJuicy or Hazy Pale Aleカテゴリで金賞を受賞するなど、品質も世界水準に達しています。

地元素材を活かしたクラフトスタイル

柚子・酒粕・抹茶・桜・きのこなど、各地域の特産品を使ったオリジナルビールが増加しています。地域ならではのスタイルは旅行の記念にもなり、「その土地のビールを飲む」という新しい体験文化が広まっています。

ノンアルコール・低アルコールクラフトビールの台頭

健康意識の高まりや飲酒習慣の変化から、アルコール度数0〜1%のクラフトビールが急増しています。単なる「飲めない人向け」ではなく、本格的なビール風味を持つ高品質ノンアルクラフトとして確立しつつあります。

日本全体のクラフトビール醸造所の最新情報やビールの種類一覧もあわせてご覧ください。

まとめ:クラフトビールの種類を知って、自分好みの一杯を見つけよう

クラフトビールのスタイルは多岐にわたりますが、まずは「エール vs ラガー」の大枠を理解し、苦みの少ないスタイルから飲み進めていくのがおすすめです。

  • 初心者はヴァイツェン・ペールエール・ヘイジーIPAから始めると飲みやすい
  • 苦みが好きな方はIPA・セッションIPAへステップアップ
  • 個性を求めるならスタウト・サワーエール・セゾンを試してみよう
  • 2026年はライスラガーとヘイジーIPAが国際的にも注目のスタイル
  • 国内に800超の醸造所があり、地元素材を使ったオリジナルスタイルも豊富

まずはよく冷やした「よなよなエール」1缶をグラスに注いで、クラフトビールの世界への第一歩を踏み出してみてください。

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